R3 ネスペに合格しました(実務未経験)

先日ネスペの合格発表がありギリギリながらも合格ということで。 受かる確率は半分切ってるなあといった手応えだったので、とてもうれしいです。

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勉強してて思ったんですが、この資格は非常に「良い資格」だなあと。 「良い」の定義は色々あるとは思うのですが「合格を目指して勉強した時に、それ以外余計なことを考えなくても実力が身につく」とでも言いましょうか。 資格取得のためだけの試験勉強にならないし、逆にどうやって勉強すればいいのか路頭に迷うこともないという、まさに資格のあるべき姿を体現しているなあと感じました。 問題もそれなりに手間暇かけて作られている「味わい深い」ものが多く、解いていて楽しかったです。

基礎固め

もともとソフトウェアの人なので、レイヤー3以上の単語は聞いたことがあるが理解があやふや、レイヤー2以下や具体的な冗長構成の組み方に関してはほぼ知らない、といった状態で勉強開始しました。

そんな状態で役に立ったのが、次の二冊。

午前対策

はい

午後対策

  • 過去8年分を二周
    • GoodNotesと外部ディスプレイを併用
    • ネスペ界隈で有名な「左門本」を全ての年度についてKindleで購入
    • ネットワーク初心者は間違いなく買ったほうがいい
    • 後述するが、ネスペは無茶振りの捨て問が一定数あるので、それを見分けるのにも左門本は有益
  • 一周目は解説込みで理解できればいいや、の感覚で回すこと優先
    • この意識を持ってしても午後IIを解き切るのはしんどいと思う
  • 二周目については、どうやってこの答えを導いたのか、の思考回路も全て書き下した
    • わからない問題についても考えうる選択肢とその理由を列挙
    • 解説を読んだ後には、Evernoteなどを使って "正当/正しい思考回路/正答に辿り着けなかった原因" を赤で書き加えていくと良い
    • 知らなかった知識はまとめにその都度追記
  • 直前には「ネスペの基礎力」と「R1付属の一問一答」で抜けを確認

よかったこと

  • ネットワークを生きた知識として理解できた
    • 個々のプロトコルの仕組みは学びやすいが、それが実世界でどうやって使われるかについては実際の業務に携わらないと経験しにくい
    • ネスペの問題を解くと必然的にネットワーク図を読み込まないといけないので、典型的なネットワークデザインをイメージできるようになる
    • (ただし、自分で設計できるようになるにはもっと訓練が必要)
  • ソフトウェアエンジニアリングをする上で、ネットワークがブラックボックスではなくなったので、自信を持ってトラブルシューティングができるようになった

本番

  • 午後I
    • 問1を解いて、OSPFと電話をどっちにしようかと迷って前者を選択して絶望、バーチャルリンクとか知らんがな
    • 素点だとほぼ6割乗らないなという体感だったので、なかなか高い下駄があると思う
  • 午後II
    • BGPは基本知識以外ゼロなので回避、標準的だが重めの問題が多くて時間が足りなかったような印象(あまり記憶なし)
  • 解答はメモってるので、復習を兼ねて自己採点/解き直しをするのも勉強になりそう
    • 本番で出くわした問題は強く印象に残るものなのでね
    • せっかくなので解き直したら別件で記事書こうかな
  • 合格率は12.8%と、ここ10年で過去最低だったらしい

最後に

  • 暗記する知識の範囲が広いので毎年チャレンジするとなるとそれなりに大変
    • 一発合格できてよかった
  • いい資格とはいっても、ガチャ要素はそれなりにある
    • しっかり教科書の勉強した人でも、毎回受けて毎回確実に合格するような資格ではない(少なくとも実務未経験の場合)
    • 六割で合格とはいっても無茶振りの設問(捨て問)が一定数あるので、合格点を超えるのはそんなに易しくない
      • 講評で「正答率が低かった」とコメントされてるのは大体それ
    • 一発合格を目指すのは精神衛生に悪いからやめたほうがいい
  • なんだかんだいって200時間くらい勉強したと思う
    • あくまで目安で、勉強時間を長くしても落ちる時は落ちるし、逆に短くても受かるときは受かると思う
    • 過去問も8年解いたのは結構多い方なんじゃないかな
  • 受かってもネットワークのスペシャリストにはなれません
    • あくまでスタート地点に立ったというだけ